Fujifilm X Pro2というカメラ レビュー
ネットの記事で、X Proはフルサイズを経験してきた人が最後にたどり着くカメラという表現を見た。
いささか大袈裟な言い回しだけど、当てはまると思う人はいるだろうし、なんとなく納得もできた。
僕は、今まではRawのみで撮影して現像ソフトでピクセルまで確認してきた。いわゆるピクセルピーカーというタイプだった。Rawの方がJpegより解像度高く出るし。
レンズにもこだわってきたし、カメラを楽しむというよりは満足できるデジタル画像を生成していた。
かつてはAppleのApertureを使っていたが、今はLightroomすら使っていない。
Mac純正の写真ソフトで十分事足りる。仕事で色を追い込む以外は色補正すらも極力使わないタイプだったが、
X Pro2を使い始めて、もっと感覚的に楽しめるようになってきた。
X Proはもっと感覚的に写真、カメラを楽しめるものだった。初めて使ったニコンのフィルムFシリーズのあの気持ち良さを思い出させてくれる。
連写いらない。機能的である必要がない(十分以上の機能はあるが)、ただスナップを楽しむ。
フィルムシミュレーションがさらにそれを後押ししてくれて、仕事を除きRAWで撮ること自体の存在意義すら無くしてしまった。
フィルムシミュレーション で使うのは
ほぼClassic ChromeとモノクロのAcrosで共通してnoise reductionのみ-2して使用している。
フィルムを変えるという発想自体がフィルムメーカーならではなのだと思う。
どうしてもフルサイズになるとRAWからの追い込みになるから、このような同様の機能が形骸化していく。
しかし、不思議かな、フルサイズ時代よりも出来上がりに満足度が高い。
もちろん、解像感、密度、ボケでは勝ち目はない。でも、そういうことじゃないってこだわり尽くされたあのボディが教えてくれる。
「君はデジタルピクセルを観てるのかい?僕は写真の仕上がりを大切にしてるよ」って。
メーカーサイトや多くのブログでフィルムシミュレーションについて解説がある。
しかし経験者は自分で比較してみて違いを実感してこそだと思う。だいぶ感覚が違ったからだ。
個人的には
Astia
オレンジよりのYellowが強調されたコントラスト、シャープが高め
→屋外の日中は元気の良い発色の良さがある。
とりあえず彩度をバランスよく高めていてコントラストシャープ高め。風景以外での用途が未だ見いだせていない。
基本的に細かい設定を変えたくないが、Velviaに関しては、花の至近距離で
ハイライト-1
シャドウ+2
は好き。登録までしてる。
Nega standard
いろいろ試して結果使わない。トーンは好きだけど、階調優先ってコントラスト低ければそうなるし、動画でカラーコレクションしたいならいいと思う。
さらにスタジオ撮影はね、、しないから。。
Nega hi
これは意外と好きで、Yellowが自然と強調されてる。メーカーサイトでは階調優先でコントラスト高めとあって、
チューニングで無理でもしたのか、稀にピンと付近が破綻するなーと感じたり。。
何を標準にセットしてるかが人によって全く違うのが。このフィルムシミュレーションの良いところだと思う。
Proviaとか他のメーカーのスタイルとさして違わなないと思うけど、
フィルムシミュレーションでフィルムを変えることで違いを見出せる、表現を変えるのが
写真を撮るという行為の楽しさを持ち上げてくれる。
フィルムシミュレーション はX Proの特徴ではなくFujifilmカメラの特徴だ。
Fujiのカメラを楽しみたいのなら他にもX-EシリーズやX-Tシリーズ、XH1だけでなくコンデジのX100シリーズがある。
X Proシリーズを選ぶのは、
こだわり抜かれた質感からの所有感と
レンジファインダー風の見た目のかっこよさ。
以上です笑
あとは、Zeissのレンズを使いたいから。
当然、千差万別好みは異なるが、
その中でも僕は、まず見た目。使いたいと思えるボディかどうか。
フルサイズミラーレス機は2019年6月の時点では全てアウトだった。
薄いボディにあの巨大なマウント径。。カメラデザインとして明らかにバランスが悪く、男性の股間にしか見えない。。。そこ以外は全て羨ましい。
Fujifilmが、そのバランスにこだわりシグマの山木さんも同様の考えだった。
あくまで、個人的に好みでなく使う気にならないだけで、画質は素晴らしい。
X Pro2がX Proである理由はAPSCにしてでもデザインやバランスを考えているからなのだ。